普段作曲をしていると
どうしても似通った曲が多くなってきます。
そんな時に、動画を観たり
ネットで色々なコード進行を模索すると
新しいパターンを発見できますね。
今回は、そんなネットの中でよく見かける
「カノン進行」について解説していきます!
曲作りに息詰まっている方の
参考になれば幸いです。
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そもそもカノン進行って何?
カノン進行とは
有名なクラシック曲「カノン」で
メインに使われているコード進行です。
馴染みがない方は
「エヴァンゲリオン」の作中に出てくる曲と聞くと
ピンと来るかもしれません。
きっと、ほとんどの日本人が学校やテレビで
一度は聞いたことがある曲だと思います。
壮大な印象と、どこか切ない雰囲気を持ったカノンは
エヴァンゲリオンの作中の微妙な心境ともよく合っていました。
カノンは元々はクラシックの曲ですが
このカノン進行は、
数えきれない程のポップスで
使われているコード進行の王道の一つです。
カノン進行を取り入れているのは
何も日本に限った話ではありません。
あの有名なエアロスミスやオアシスも
曲中で使っているコード進行です。
カノン進行は、世界中のポピュラーミュージックとなって
現在もリアルタイムで親しまれています。
カノン進行ってどう使うの?
実際のカノン進行の仕組みを解説しましょう。
今回は、分かりやすく
「Key=C」で表記していきます。
まず、最初の4小節のコード進行です。
「C→G→Am→Em」
次の4小節は循環せず別の進行に進みます。
「F→C→F→G」
上記の進行がカノン進行です。
度数で表記すると、以下になります。
「I→V→VIm→IIIm」
「IV→I→IV→V」
カノン進行は最後のコードが
「V」で終わっているので、
頭の「I」へと自然に戻れる特徴があります。
つまり、このカノン進行は
ずっと循環できるわけです。
この利点を活かして、ポップスでは
一番長いサビの部分で使われることが
一般的になっています。
カノン進行のもう一つの利点は、
メジャーなメロディーと
マイナーなメロディーのどちらにも合う点です。
明る過ぎず暗過ぎず、
丁度良い響きなので作曲者にとって
便利なコード進行と言えるでしょう。
実は沢山!カノン進行を使った名曲達
実際にカノン進行を使っている
邦楽の名曲達を、以下にまとめました。
・ENDRESS RAIN/X JAPAN
・世界に一つだけの花/SMAP
・Dragon Night/SEKAI NO OWARI
・さくら(独唱)/森山直太朗
・壊れかけのRadio/徳永英明
・涙そうそう/夏川りみ
・負けないで/ZARD
・クリスマス・イブ/山下達郎
・小さな恋のうた/MONGOL800
どれもサビで同じカノン進行を
使っているとは思えない
幅広い曲調ですね。
この万能さも、
カノン進行の大きな魅力と言えるでしょう。
2010年度以降は、
米津玄師や田中秀行を筆頭に
新しい感性を持った作曲家が台頭しており
カノン進行を使った曲は
やや控え目な存在になってきています。
次々と誕生していくでしょう。
普段の作曲で行き詰まってしまった方は、
気分転換にこのカノン進行を使って
自由にメロディーを作ってみてください。
思わぬ名曲が作れるかもしれませんよ。
まとめ
カノン進行は、世界中の作曲家に使われ、
世界中の人々に親しまれている
王道のコード進行です。
このカノン進行を覚えておくことで、
沢山のメロディーのアイディアが
浮かんでくるでしょう。
カノン進行には、まだまだ可能性が
秘められていると筆者は考えています。
ポップス、ロック、メロコアなど
どのジャンルにも応用可能なので
ぜひアナタだけのカッコいいカノン進行を
作ってみてください。