バックバンドミュージシャンは一般的には注目されませんが、実力が重要であり、
バックバンドの演奏技術と特にコミュニケーション力が
コンサートやライブの成功の鍵であると言っても過言ではありません。
バックバンドミュージシャンとして有名なところでいうと、
椎名林檎さんがボーカルを務めている東京事変のメンバーは、
もともと椎名林檎さんのソロ時代にバックで演奏していた人たちが集まっています。
また、井上陽水さんのバックバンドを務めていたのは、「安全地帯」です。
さらに、星野源さんのバックを務めるアーティストは、
東京事変のギターリストやOKAMOTO’sのベーシスト、Mr.Childrenのドラマー…などなど、
バックバンドミュージシャンがアーティストに注目され、
バンドメンバーとして招集されることも珍しくない今の時代、
バックバンドミュージシャンとして身につけておくべき力のなかでも、
今回は「コミュニケーション力」について考えてみましょう。
バックバンドミュージシャンとして成功するためのコミュニケーション力
バックバンドミュージシャンは、コンサートやライブの一つひとつが勝負です。
そのライブでアーティストが最高のパフォーマンスをできるように歌手やバンドを支え、
時には先導していくことが求められています。
また、コンサートやライブでは、
歌手のアドリブやオーディエンスの期待に応えようとする動きに臨機応変に対応することも必要です。
そのために高い演奏技術が必要なことは当然のことですが、
それ以上に必要なのが「コミュニケーション力」です。
アーティストがアドリブを考えて動きたいと思ったとき、
自分のバックで演奏してくれるミュージシャンとの信頼関係がどこまであるかが大きく影響します。
コミュニケーションをお互いに取れていることは、
それだけお互いが信頼関係を構築できていることにつながるのではないでしょうか。
一つの曲を完成させるために、そのライブを最高の形にするために気持ちが同じ方向に向いているかどうか、
来てくれる観客のために最高の時間を提供できるか、
お互いをリスペクトし合えるかなど、
コミュニケーションをとることで全てが成功に向かっていくと言っても過言ではありません。
ライブ中のコミュニケーションは非言語がメイン
バックバンドミュージシャンにとってコミュニケーションは、非言語コミュニケーションがほとんどになります。
実は音楽におけるコミュニケーション、特にライブやコンサートにおいては
言語コミュニケーションよりも非言語でコミュニケーションの方が重要です。
ボーカルがどのようにアドリブを入れたいと思っているのか、
曲の終わり方をどうしたいかなど、
ボーカルやギター(バンドマスター)の動きに合わせる必要があります。
言語コミュニケーションを短い時間でたくさん積み重ねていき、
リハや当日では非言語でやりとりできるくらいまでの関係性を構築することが、
バックバンドミュージシャンには求められていると言えます。
濃密なコミュニケーションを重ねることで、
音合わせやリハーサルでお互いが顔をみて、身体を動かすことで
最終的にはボーカルのブレスポイントが理解でき、
どんなアドリブをしようとしているかも雰囲気で掴むことができるようになるのではないでしょうか。
音楽ほど、非言語かつ抽象的なコミュニケーションが必要になることはないでしょう。
まとめ
最後に、この記事のまとめをしておきましょう。
バックバンドミュージシャンにとって、
非言語コミュニケーションをどこまで親密にとることができるかが
アーティストとの関係性を築き、ライブやコンサートの成功を左右すると言えるのではないでしょうか。
また、バックバンドで実績を残して評価されれば個人としても活躍する道もあります。
バックバンドミュージシャンにとって、「コミュニケーション力」は
無視できないスキルであると言えるのです。