バンドリーダーは、名前の通りバンドのリーダーを指します。アマチュアでやっていくうえでは、リーダーといえメンバーのスケジュール管理や、足並みを揃えるような工夫くらいのレベルですが、プロを目指すようになると途端に比重が大きくなります。
この記事ではバンドリーダーを目指す方に、バンドリーダーの役割や、円滑に活動するための資質「嫌われ力」ついて解説していきます。
バンドリーダーの役割とは
未来を示すロードマップの提示
バンドのリーダーの役割は未来を示すロードマップの提示です。ただし、「これをしろ!」と独裁的に自分の思い描いた未来を命令するのではなく、全員の意見を総括していくようなイメージ。
各々の特徴を把握し、「物販係」や「ビラまき」など、演奏以外の役割分担の任命もバンドリーダーが行う仕事の一つです。
バンドメンバーのメンタルサポート
バンドはメンバーがあってこそ成り立つもの。バンドのモチベーションを保つための働きや、メンバーのメンタルサポート力もリーダーの役割です。
悩みや不満が無いか、常にアンテナを張り、メンバー一人一人とコミュニケーションをとることでストレス解消するように試みましょう。
音楽を「仕事」に変えていく
レーベルや関係者と付き合いを深め、バンドの仕事として還元するのもリーダーの役割です。人と顔を合わせ出会いの数だけ交流し、ミーティングを繰り返す。古い手法のようですが、バンド業界の慣習なので仕方ありません。「なんと面倒な…」と投げ出しそうになりますよね?
しかし、見返りとしてバンドを力強く補強し、大きく動かすこともできる。リーダーは縁の下の力持ちなんですね。
バンドリーダーに「嫌われ力」をススめる理由
バンドリーダーといえばみんなの人気者…であれば当然良いですが、契約や交渉など幾多の選択をせまられる場面にも出くわすでしょう。
ムリに嫌われろ!というのではなく、「嫌われることを恐れないといった」嫌われ力がとても重要になります。
舵を取るのは「決断する」ということだから
バンドを船で例えますが、船員すべての意見を真に受けていたら船は一向に進みません。リーダーは常に舵を取りバンドをコントロールすることが求められます。
必然的に誰かの意見を取り入れられない場合は、嫌悪感を突きつけられる事もあるでしょう。
しかし、バンドの未来と自分が嫌われる事を天秤にかけた場合…尊重できない意見に対しては積極的に「No」といえる決断力が問われます。「嫌われ力」が備わっていれば、決断がスムーズにできるということです。
仕事の交渉は常にシリアスだから
バンド内だけではなく、ライブ出演のオファー、レーベルとの交渉も最終的にはバンドリーダーが代表者としてサインすることになるでしょう。バンドの未来を大きく左右するシリアスな交渉、「単なる良い人」では務まりませんよね?
メンバー全員の人生を預かる立場から矢面に立たされ、関係者からの嫌われ役を担うこともあります。
振り切ることで本当の理解者が見えてくるから
嫌われ力を身につけると、「バンドがなめられる」といった機会が極端に減らすことができます。
- ギャラなしのライブ出演オファー
- 地方公演での費用請求の踏み倒し
- レーベルとの契約割合
といった面倒な金銭トラブルを避けることはバンド運営の大きな課題です。
また、好きと嫌いは常に振り子のように動くもの。大きく嫌われる力が動けば、大きく好きな力も作用するのが世の常ではないでしょうか?
リーダーがきちんと意見を提示していると必然的に本当の理解者が誰か?ということも浮き彫りになってくるでしょう。
まとめ
軌道があっちへこっちへとブレているバンドと、ビシッと一筋に統率のとれているバンド、売る側の人間はどちらを選ぶでしょうか?
リーダーはまとまらない出来事を一つにグッと固めるバンドの接着剤のようなもの。
人からの評価を気にしていたらなかなか決断できないものを「嫌われてもいい!」という嫌われ力を養うことで、信念を貫くこともできるということがわかりました。筆者は縁の下の力持ち「バンドリーダー」を全力で応援します!