アコギ(弾き語り)のサポートにマッチするエレキの奏法とは?

「アコギ弾き語りにサポートでエレキギターを足してよ!」と頼まれたはいいものの、アコギにマッチするエレキギターって実はなかなか難しいですよね。弾き語りで求められるエレキの演奏法の理想は

1・歌や曲と寄り添った演奏
2・空間をワイドにする音色や奏法
3・単調さを回避する多彩な色を与えるギター

といった、雰囲気づくりの立役者的な役割です。自分が主役ではなく、あくまで引き立て役に徹する「引きの美学」を身につけていきましょう。

この記事では、「アコギにマッチするエレキ奏法」について詳しくお伝えしていきますね。

サウンドハウス

アコギの弾き語りにマッチするエレキ奏法.1:アルペジオ

アコギの弾き語りといえば…まず思いつくのがアルペジオではないでしょうか?クリーントーンで、リバーブやショートディレイなど空間エフェクターを踏んで、高音弦を中心に世界観を広げるような技は人気の秘訣。

モジュレーションとも相性は悪くありませんが、揺れ系は音色の選択で野暮ったくなることもあるので、原音に少しだけブレンドするくらいがちょうどいいかもしれません。

ポップスからフォークまで幅広く対応できるので、前もって色んなアルペジオフレーズの引き出しを準備していると重宝しますよ。

アコギの弾き語りにマッチするエレキ奏法.2:ボリューム奏法

歌モノのアコギ弾き語りには、ストリングスを奏でるような伸びやかなサウンドが得られるボリューム奏法もピッタリです。大サビでは和音を、落ちサビやAメロでは単音を、とダイナミクスをコントロールしやすいのも特徴。

リバーブやディレイで残響を残した状態で、ボリュームペダルと左手のビブラートで揺れを調整。音量が足りない場合や音色が浮いてしまう場合は、クランチに歪ますことで音が混ざりやすくなりマージンも稼ぎだすことができます。

ピックの材質や厚みでも音色が変わり、アコギ弾き語りの場合は中域に音が集まりやすいので、「低音のマスキング」を意識して選ぶようにしましょう。

また、磁気で弦を振動させ続ける「E-BOW」とも非常に相性がよく、マスターすればヴァイオリンのようなニュアンスのトーンに近づけることも。是非、トライしてみてくださいね!

サウンドハウス

アコギにマッチするエレキ奏法その3:スライド奏法

カントリー系やブルース系の楽曲には、ギターのネックに棒状のスライドバーを滑らして演奏する、スライド奏法(ボトルネック奏法)が愛用されます。

フレットの仕切りで区切られている音程から開放され、音程のニュアンスをつけやすいのが特徴。材質は以下の3種類が主流です。

ガラス製スライドバー丸みのあるサウンドで、サスティンは短め。
スチール製スライドバーブライトなサウンドで、サスティンは長め。
ブラス製スチールバースチール製バーからブライトさを少しだけ抑えたサウンド。

ウイスキー瓶のネック部分を切り落とし、ヤスリがけをして使用していたことから「ボトルネック奏法」が認知されたといわれています。歴史的背景から、現在もスライドバーはガラス製が根強く人気。ブラス製のみ重量感があるので、中級者以上向きです。

ガラスかスチールかは完全に「好み」に左右されるので、まずは両方を試奏してみることをオススメします。左手のコントロールはサスティンが短めなのでガラス製に軍配が上がります。

まとめ

アコギの弾き語りをエレキでサポートする大きなポイントは、「曲」の単位で見ることではなく、「ライブ」といった大きな単位で音色や奏法を選択することです。

奏法のバリエーションが豊かになれば、歌やアコギの表情も多彩になり「縁の下の力持ち」であるサポートの仕事を広げるチャンスに繋がるかもしれません。

是非、一度チャレンジしてみてくださいね!

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