サックスでアンブシュアを脱力するための方法

サックスを演奏していて「すぐ口が痛くなる」「口が疲れやすい」と感じることはありませんか?
アンブシュアが力みすぎて唇を強く噛んでいたりすると、リードの振動をおさえ気味になったりします。
脱力しようという意識だけしても、無意識にだんだんと力んでしまうという方向けにアンブシュアを脱力するための練習方法をご紹介します。

アンブシュアの状態を確認

アンブシュアは、口の下(アゴの部分)が膨らんでいると力んだ状態で、よく梅干しのようだと言われます。
逆に伸びている状態だと脱力ができている状態とされていますが、伸ばしたまま強く力を入れたり口を噛むことができます。

噛んだ状態にはなっていなくとも、ピンとアゴを伸ばそうとする力が働いている状態では無駄な力を使っていることが分かりますよね。
さらに唇も必要以上に硬くなってしまいます。
なので、上下どちらにも力が働きすぎない状態が適度に脱力できた状態です。

力んだ状態のデメリット

アンブシュアが力んでいるとリードの振動を抑えてしまい、音の響きや音量が豊かになりにくくなります。
また、口が疲れやすく安定した演奏が続けられないなどの問題が発生する可能性があります。

アンブシュアの形のイメージ

アンブシュアは「う」に近いイメージになります。
強く意識しすぎると力みやすいので、「近い」くらいの意識です。
「い」のような口に近くなると、横の力が弱く上下の力が強くなりバランスが悪くなってしまうので気を付けてください。

アンブシュアを脱力するための練習方法

セッティングを軽くしてみる

セッティングが重めな場合、アンブシュアに力を入れて少し噛み気味にすることで、吹きやすくなったと感じることがあります。
マウスピースかリードが原因で重めになっている可能性が高いですが、マウスピースをすぐ変えるのは難しいですよね。
なので、リードで調整する方法をご紹介します。

リードは、現在3半を使っているなら3にするなど番手を下げて軽くしてみてください。
わざと今よりかなり軽くして2や2半などにする方法もあります。
軽い番手だと噛み気味のアンブシュアでは音が鳴りづらくなるため、感覚を知るための練習にも役立ちます。

番手を下げるのが難しい場合には、リードの付け方で調整します。
その方法は、いつもよりリードを下目に付けることです。
いつもは、リードの先端とマウスピースの先端を合わせているなら、リードの先端をマウスピースの先端より内側になるように少しずらします。
このようにすることでリードが若干軽くなるので一度試してみてください。

吹きながら脱力してみる

いつも通り吹きながらアンブシュアの力を徐々に抜いてみてください。
段々と音が鳴りにくくなり、息漏れして音が鳴らなくなるまで力を抜きます。
吹きながらこのあたりまで力を抜いてもちゃんと音が鳴っているな、というポイントを見つけてください。
このポイントで十分な脱力ができていれば、その程度の力で吹けるように感覚を覚えていきます。

ポイントでもまだ脱力できていないと感じる方は、さらに力を抜いても音が鳴るように練習をします。
同じように徐々に力を抜きながら、今度は息を徐々に吹き込んでいってください。
息が続かない場合は、ポイントの少し前から徐々に吹き込んでいきます。
リードの振動を抑えていた力が無くなると、息がより入るようになると同時に振動させるために必要な息の量が増えます。
息を増やすことだけだと力んでしまうこともありますが、力を抜いていくことを忘れないでください。

まとめ

脱力をうまくできるようになれば、口が疲れにくくなり安定した演奏をしやすくなります。
さらに力んでいたときより息が入るため、さらに大きな音も出しやすくなるというメリットもあります。
クセがついて力みやすくなっている方もいると思いますが、脱力と息が入る感覚をつかめるように紹介した方法を試してみてください。
感覚がつかめて慣れてしまえば、より楽に疲れにくくサックス演奏が楽しめるようになります。

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