男女混合バンドのほとんどが、禁止行為としてルールを制定しているバンド内恋愛。しかし、「ダメ」と禁止されると余計に燃え上がってしまうこともありますよね。
この記事では、実際にライブハウスで経験したバンド内恋愛×客との三角関係で昼ドラ化してしまった体験談をお届けします。
修羅場の当日
まず、自己紹介をすると、私はただのバンドマンの嫁。ライブハウスに出入りしすぎていたせいもあり、たまにバイトとして雇われ側にも回ることがあり、ひょんなことかから、とんでもない修羅場に出くわしたのです。
「人不足やし学生のホールレンタルやからお願い!」と地方の中型ライブハウスに派遣され、いつものように受付業務(オシャベリ)に勤しんでたら事件が発生。
痴話喧嘩 in ライブハウスが開幕
中盤に差し掛かったたあたりでしょうか?!ライブの転換中なのにBGMがかからずに、何やらホールの様子がおかしい。
まあ、気にせずに受付業務(おしゃべりpart.2)を淡々とこなしていると、いきなり防音扉がグワッと開き、「ボケ-コラ!」と響く怒声。「んんグニャ-!」出したこと無い声が漏れてしまう筆者。
勢いよく飛び出してきたのは見たことのあるバンド男子1人とフリフリの服を着た女子2人。
怒声は女性の発したもので、「お前どういうこと?ちゃんと説明して」「彼女いないって言ってたじゃん!」と矢継ぎ早に質問という名の罵詈雑言の終わらない旅へ出る。
さぁ、痴話喧嘩 in ライブハウスが開幕されました。え、なになに?コレ…もしかして…面白いやつ?(心の声)
バンド内恋愛×浮気=地獄絵図
コチラ現場です、どうやら、メンバーA君(男)とメンバーBちゃん(女)が付き合っていて客Cちゃん(女)に手を出すというベタな内容なようです。BちゃんがCちゃんに恋愛相談を持ちかけてしまい判明したとのこと。
あっ、絶対ワザとです。筆者も何度か使ったことある手法です。題して「ワタシわかんなーい」の女子殺法術。致死率高め。大声で次々とバラされ、公開処刑され続けるA君。「もう、頼むから勘弁して。周りに迷惑がかかるから」と半泣きに。
ぞろぞろ野次馬も受付に集中してきて、持ち込みイベントは一旦中止という形に。当事者たちはヒートアップしていきどんどんと雲行きは怪しくなっていきます。いやん、地獄絵図やん!(他人事)
バンド内恋愛でライブハウスがついに昼ドラ化へ
外に観客が出ることで苦情や通報沙汰になると厄介なので、「一旦皆さんホールに戻って下さい!苦情が出ると中止になります!」とアナウンスしてホールへ押し込みます。
当事者を中に入れ、野次馬を…すると後ろから、バンドメンバー?!であろう短髪の黒髪男子が「おまえらいい加減にしろよ!」とブチ切れて参入し、いよいよライブハウス内が昼ドラ化へ発展。
「あかん!暴力は絶対ヤバい!」
オロオロするお客さんたちをかきわけて、出演者や男性スタッフが総動員で「とりあえず引き剥がせ!」と止めにかかります。
もはや、修羅場すぎてここからはご想像におまかせしますが、
・主催者判断で当事者の三人は帰らされる
・残されたメンバーが対バンやスタッフに平謝り
・イベント主催者と相談しライブを延長
と止まったライブは微妙な空気を残したまま再開。
主催者がコソコソと「なんとか延長できませんか?」と店長に相談すると、「〇〇円になります!」と追加料金を満面の笑顔で伝えていたのだけは鮮明に覚えています。
バンド内恋愛×浮気でバンドが解散へ
問題を起こしたバンドは学生とはいえ地元では有名バンドだったので、風のうわさで修羅場バンドの結末を知ることになります。
バンド内恋愛をしていた2人は脱退し、活動は継続するも半年も経たずに解散したらしいです。被害者であるはずのリーダー(短髪男子のギターボーカル)のみフリーターだったそうで、解散後にプロを目指して上京したとのこと。
本気でやっている人間がバカをみるのはちょっとと切ない気持ちになります。修羅場ケースは初めてでしたたが、バンド内恋愛でうまくいかなかったバンドは山のように見てきました。
「音楽をやりたかったのか?恋愛がしたかったのか?」バンドで好きな人が出来てしまったとき…一度だけ胸に手をおいて考えて欲しいなと感じました。
そこで、恋を選んだとしてもそれも人生の1ページだよ!とBBAになった筆者はかげながら全ての若者を応援します。ただ、もう一度同じことがあるなら、一言一句逃さず録画して、広告収入で焼肉でも…(完)