「作詞をしてみたいけれど、うまく内容がまとまらない。」
「作詞をしたけど、イマイチ曲と合わない。」
これらは、作詞に慣れていない時期によくぶつかる問題です。
そこで、スムーズな作詞をするための3つの手順とポイントを解説します。
コツをつかんで、あなただけの物語を作る参考にしてみてください。
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作詞をスムーズに進める3つ手順
作詞の手順には、大きく分けて以下の3つの手順があります。
・テーマの設定
・主人公や登場人物の設定
・ストーリー設計
それぞれのコツについて、深く掘り下げてみましょう。
テーマの設定
ここのテーマというのはざっくりしたもので構いません。
例えば、「恋愛」「友情」「旅」「青春」などがここでのテーマに当たります。
ここをしっかり決めないと、恋愛の内容がいつの間にか友情に変わってしまったりと、チグハグな作品になってしまいます。
リスナーにあなたの世界観を伝えるためには、テーマを最後まで貫き通してください。
テーマが決まったら、そのテーマを少し掘り下げてみましょう。
例えば、恋愛であれば、以下のような子テーマが浮かぶと思います。
・片思い
・失恋
・付き合い始め
・長く付き合っている時期
・結婚間近
ここまで掘り下げられれば、その後の手順がよりスムーズに進みます。
主人公や登場人物の設定
作詞のテーマが決まったら、次はその世界の主人公を作りましょう。
実体験を元にした物語なら、その主人公は過去のあなたです。
年齢、性別、学生なのか社会人なのか、実在するのか空想なのか、この段階で設定します。
同様に、その他の登場人物も設定しましょう。
恋愛であれば相手、友情であれば友人など、その物語に必要な人物の設定をここで行います。
リスナーは、自分と同じ境遇の登場人物に感情移入しやすい傾向があります。
例えば、人気アーティストの西野カナは、同年代の女性目線で作詞をしていますね。
そのため、彼女の楽曲は同世代の女性の共感を集め、圧倒的に支持されています。
西野カナのように、多数の楽曲でも一貫した設定をする必要はありません。
ですが、その歌詞の中での設定は揺らいではいけないのです。
主人公が決まったら、次はその主人公を動かしてみましょう。
ストーリー設計
テーマと主人公が決まったら、後は映画のように頭の中でその主人公を動かします。
ここで重要なのが、5W1Hの設定です。
・Where(どこで)
・Who(誰が)
・What(何を)
・Why(なぜ)
・How(どのように)
上記を決めることで、ストーリー設計はほぼ完成すると言っても過言ではありません。
ここで、上記を使った例を1つ挙げてみましょう。
・学校で(どこで)
・主人公とA君が(誰が)
・一緒に汗を流した(何を)
・部活で(なぜ)
・締め切った体育館でボールを追いかけて(どのように)
これだけで、バスケットボール部で汗を流す主人公とA君がやんわり浮かぶと思います。
後は、その情景に色を付けるようにストーリーを展開していけば、1つの作品になりますね。
上記のような手順で作詞を進めていけば、きちんと物語が完結していきます。
ですが、作詞をする上では注意点もいくつか存在します。
作詞をする時は字数に注意!
ストーリーを作って作詞をしたけれど、曲とうまく合わないというケースがあります。
これは、設定したストーリーが悪いのではなく、作った歌詞の字数が問題です。
楽曲にはコードの伴奏やリズムだけでなく、歌のメロディーが存在します。
そのメロディーに作詞した言葉を乗せていくのですが、ここで重要なのが字数です。
日本語は、英語と違って1つの音符に1文字の言葉しか乗りません。
そのため、2回目のサビなどで1回目と字数が異なる言葉を入れてしまうと、メロディーと合わなくなってしまいます。
既にメロディーが完成している場合は、作詞をしながら鼻歌で実際に歌い進めることで、字数の違いにすぐ気づけます。
まだメロディーが無い状態での作詞では、自分で適当なメロディーを付けながら歌ってみましょう。
ここでは音程は気にする必要はありません。
字数を揃えるだけで、メロディーと歌詞の一体感が生まれ、より一層作詞のクオリティが上がるでしょう。
まとめ
リスナーに自分の世界観を伝えるためには、テーマ、登場人物、ストーリーをしっかり作成することが重要です。
大きな骨組みを先に作ってから、細かな情景を歌詞に入れることで一貫性のある物語になり、リスナーもその世界観を把握しやすくなります。
ストーリーを歌詞に落とし込む際には、字数には注意してください。
1番と2番の字数を揃えることで、歌詞がメロディーと合わないという問題を解決してくれます。
大切なあなただけの物語が、より多くの人の心に寄り添えますように。