はじめに
他の楽器に比べてセッティングに時間を取られがちな「ドラム」。
特にステージ本番は
転換の時間は限られていますので、冷や汗をかきながら焦ってセッティングをした、
なんて経験のある方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、ローディーの方必見!【ドラムセット】高速セッティング術ということで
ローディ、ドラマー限らず高速でセッティングを行うコツを共有したいと思います。
セッティング
その①ペダル(BD)
ドラムセットのセッティングの正しい順番は基本的に
足元→頭上 の順番となります。
この順番をしっかり意識して体で覚えることで、セッティングにかかる時間は大きく変わります。
まずはペダルのセッティングです。
ひとまず、スネアとハイハットは横にどかして、ペダルをセットします。
ビーターの角度や長さ、ツインペダルの場合はシャフトの長さ、角度は予め覚えておきましょう。
ここで、いきなりドラムのセッティングで最も注意するべき点なのですが
- ビーターがちゃんと固定されているか
- スプリングのネジはゆるんでいないか
この2点は絶対に忘れずに確認しておきましょう。
腰より上の高さの器材トラブルは、曲中でもローディが対応したり、器用なドラマーなら自身で
解決したりするのですが、腰より下の高さのトラブルはプレイ中断不可避となってしまいます。
そのような事態にならないためにも、事前に細心の注意を払うことをおススメします。
その②スローン
スローンの高さについては、自身の膝の高さを基準に、スローンの座る面を調整すると
比較的スピーディに誤差なく設定することが出来ます。
高さの調整方法は大きく分けて「回転させるタイプ」「ネジなどで調整するタイプ」があります。
「回転させるタイプ」でない場合は、演奏中にスローンが重さで「ガクン」とならないように
しっかりネジをしめておきましょう。
その➂スネア
スネアについても高さや角度は予め覚えておきましょう。
また、スネアスタンドのネジについても、演奏中にゆるんでしまった場合、かなり焦るので
事前にしっかりと確認しておきましょう。
またスナッピーのレバーについては、操作しやすいように手前にセッティングするのがセオリーです。
その④ハイハット
ハイハットについてもハイハットシンバルの高さ、トップ(ハイハット)とボトムの開き具合に
ついては予め好みの設定を覚えておきましょう。
クラッチ(ハイハットのトップを固定している金具)が緩んでいると、フットペダルを踏んでいる
うちに、勝手にトップとボトムが開いてしまいますので、余裕があればクラッチもしっかりと
締めておきましょう。
その➄タム→フロアタム
次はタム系のセッティングです。
タム系は角度→高さの順に調整する方がやりやすいと思います。
たまに「ゴリラが締めたのかな?」ぐらいぎゅうぎゅうにネジが締められているケースがありますが
そういう場合はスティック2本でネジを挟み、てこの原理を活用して緩めましょう。
その⑥【シンバル系】ライド→クラッシュ→エフェクト
シンバル系も高さ、角度、配置は予め好みの設定を覚えておいて、セッティングします。
シンバル系のセッティングが完了したら、あとは最後の仕上げです。
スローンに座ってセット全体を確認し、全ての太鼓とシンバルが無理なく奏者の手の届く範囲にあるか
無理のある角度ではないか、などを確認しセッティング完了です。
おまけ
ステージ上は照明やオーディエンスの熱気でめちゃめちゃ暑いです。
特に照明の関係上、ドラマーの位置がもっとも暑いケースが多く、ドラマーがステージ上で熱中症のような状態になることは、多々
あることですので、いつでも水分補給をできるように備えておきましょう。
演奏中にスティックをポロリ、ドラマーあるあるですね。
スティックはせめて予備1セットぐらいはすぐに手に取れる位置においておきましょう。
さいごに
今回の、ローディー必見!【ドラムセット】高速セッティング術はいかがでしたでしょうか。
高速でセッティングするのに最も大切なのは「備えておく」姿勢です。
ステージ上で最高のパフォーマンスを魅せるためにも、セッティングに対しても
意識を高めて、備えておきましょう。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。